気まぐれ逆援助交際
世の中が「エコ・節約」の動きになっているときに、僕とY絵は逆行してお金を使いまくっている。正確にいうとお金を使っているのはY絵で、僕はその恩恵にあずかっている。会う日は必ず一流ホテル内のレストラン、もしくは有名シェフのお店での食事だし、Y絵のショッピングに付き合えば自分では買えないお値段のブランド物をいともあっさり「あげる」とプレゼントしてくれる。そしてふたりの移動はすべてハイヤー。そして眺望抜群な一流ホテルの高層階に部屋をとり、バカでかいベッドで愛し合う。バブリーすぎていつもY絵といるときは感覚が麻痺したようになる。全然エコじゃない。むしろ浪費。お金の垂れ流し。
出会ったときは、お金が欲しかった僕と、遊び相手(おもちゃ)が欲しかったY絵と利点が一致したのと、実際に会ってみてお互いにラクな相手だと気がついたから。僕はホテルのロビーで待ち合わせだというのに、初対面から超ラフな、というかヤル気のない格好で、Y絵に大爆笑されたのを覚えている。
僕自身、Y絵のひまつぶしの道具だと自覚しているので、恩恵にあずかれるのは今だけ。飽きられるまでは会ってくれるけど、そうなったらゴミ同然。一瞥もされなくなる。
僕とこうして逆援助交際しているのも、僕にいろいろ買ってくれるのも、すべて彼女の気分次第。ただ、今までお世話になったし、生活にも困らなくなったので、いつ捨てられたとしても彼女に対する感謝の気持ちは忘れない。